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各界の第一人者が共通して持つ「iのチカラ™️」とは(インタビュー力で何ができるのか)

沖中幸太郎
沖中幸太郎

「観る、問う、聴く、まとめる」インタビュー力について解説します。

第一人者に共通する「iのチカラ™️」とは

各界の第一人者とのインタビューを通じて、ある共通点を見つけました。

それは、みなさん「インタビュー力」をお持ちだということ。

インタビュー力とは

「観る、問う、聴く、まとめる」力。

「なぜ?」を問い立て、自分が覚えた違和感を深掘りし、編集し、形にしていく。

これらは、取材の場面だけではなく、あらゆるビジネスシーンに通じると言われています。

インタビュースキルはインタビュアーだけのものではありません。

アーティストも、学者も、経営者も。その業界における第一人者は、すべからくこのインタビュー力の使い手、最高のインタビュアーなのです。

私はそれを、interviewの頭文字をとって「iのチカラ™️」と名付けました。

「iのチカラ™️」には、

interview Xを探る 

imagination想像  

insight 洞察 

inclusion包含

intuition直感 

improvisation 即興 

intelligence知性  

interest興味 

imitation模倣

など、人間同士、異質な他者との共存と相互理解に必要な上記の能力、すなわち「愛(アイ)のチカラ」という意味も込められています。

第一人者の多くが駆使する、もしくは必要とされる「iの力」について、それぞれ解説します

7.insight 洞察力

ホームズ「きみも、見てはいるのだが、観察をしないのだよ。見るのと観察するのではすっかりちがう。

たとえば、きみも、玄関からこの部屋へあがる階段は、なんども見ているだろう?」

ワトソン「見ているよ」

ホームズ「なんどぐらい見たかね」

ワトソン「そうだな、ほぼ数百回は見ているだろう」

ホームズ「では、なん段ある?」

ワトソン「なん段だって!知らないよ」

ホームズ「そら、見たまえ。観察しないからだ。しかも見るだけは見ているのだ。ぼくがいいたいのはそこなんだよ。

いいかい、ぼくは十七段あると知っている。それは見ると同時に観察しているからだ。」

(創元推理文庫版『シャーロックホームズの冒険』/ボヘミアの醜聞』p12-13阿部知二訳より)