
「観る、問う、聴く、まとめる」インタビュー力について解説します。
各界の第一人者とのインタビューを通じて、ある共通点を見つけました。
それは、みなさん「インタビュー力」をお持ちだということ。
インタビュー力とは
「観る、問う、聴く、まとめる」力。
「なぜ?」を問い立て、自分が覚えた違和感を深掘りし、編集し、形にしていく。
これらは、取材の場面だけではなく、あらゆるビジネスシーンに通じると言われています。
インタビュースキルはインタビュアーだけのものではありません。
アーティストも、学者も、経営者も。その業界における第一人者は、すべからくこのインタビュー力の使い手、最高のインタビュアーなのです。
私はそれを、interviewの頭文字をとって「iのチカラ™️」と名付けました。
「iのチカラ™️」には、
interview Xを探る
imagination想像
insight 洞察
inclusion包含
intuition直感
improvisation 即興
intelligence知性
interest興味
imitation模倣
など、人間同士、異質な他者との共存と相互理解に必要な上記の能力、すなわち「愛(アイ)のチカラ」という意味も込められています。
第一人者の多くが駆使する、もしくは必要とされる「iの力」について、それぞれ解説します。

ホームズ「きみも、見てはいるのだが、観察をしないのだよ。見るのと観察するのではすっかりちがう。
たとえば、きみも、玄関からこの部屋へあがる階段は、なんども見ているだろう?」
ワトソン「見ているよ」
ホームズ「なんどぐらい見たかね」
ワトソン「そうだな、ほぼ数百回は見ているだろう」
ホームズ「では、なん段ある?」
ワトソン「なん段だって!知らないよ」
ホームズ「そら、見たまえ。観察しないからだ。しかも見るだけは見ているのだ。ぼくがいいたいのはそこなんだよ。
いいかい、ぼくは十七段あると知っている。それは見ると同時に観察しているからだ。」
(創元推理文庫版『シャーロックホームズの冒険』/ボヘミアの醜聞』p12-13阿部知二訳より)